ウルグアイVSエジプト-グループA-

ついに始まった、ロシアW杯、グループAのもう一組の試合が行われました。

ウルグアイVSエジプトの1戦を振り返ります!!

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試合結果

ウルグアイ1-0エジプト

グループA突破が最有力視される南米の雄、ウルグアイがエジプトを1-0で下しました。エジプトもグループAの通過候補として挙げられる実力者だけに、この対決カードは注目されました。そして、その注目に値する、素晴らしい90分間でした。

 

試合内容

攻撃のウルグアイ・守備のエジプト

試合序盤から、互いに、この試合へのコンセプトは明確でした。ウルグアイは主導権を握り前線の2台巨頭、ルイス・スアレス、エディソン・カバーニが得点を狙いに行く展開を、エジプトは恵まれたフィジカルを活かし、中盤から堅い守備網を形成、素早く寄せてインターセプトから速攻に転じるという展開を狙いました。

双方の意図が衝突する中で、計画通りの展開に持ち込めたのは、エジプトでした。最終ラインのDF陣に加え、中盤ではエルネニーハメドの両名がウルグアイの中盤に圧力を掛け、ウルグアイの得点源たるスアレスとカバーニに対し、決定的なパスを受けさせない状態を作りました。

モハメド・エルネニー(アーセナル)

 

迫力を欠いたウルグアイ中盤

ウルグアイが攻撃でペースを掴みきれなかった要因は、『エジプトの徹底した守備陣』に加え、『若手選手に力強さが欠乏していた事』にあったと言えます。

ウルグアイの中盤には、ベンタンクール(ユベントス)、ベシーノ(インテル)、ナンデス(ボカ・ジュニアーズ)、アラスカエタ(クルゼイロ)という4人が並びます。特にセントラルを担う、ベンタンクールとベシーノは期待の若手選手としてビッグクラブに所属する選手でもあります。期待の若手選手4人に中盤を託したウルグアイでしたが、エジプトの組織された守備ブロックにパスの出し所を見いだせず、フィジカルを活かした寄せに苦心する結果となりました。

前半から何度か、ウルグアイ最終ラインを統率するキャプテン、デイェゴ・ゴディン(アトレティコ)が自らインターセプトを行い、前線へ押し上げ、チームを鼓舞するシーンが見られました。中盤が機能できず停滞する状態に喝を入れる為の体現だったと思われます。

マティアス・ベシーノ(インテル)

 

速攻のピースを欠いたエジプト

中盤と最終ラインで良い守備を展開したエジプトは、ウルグアイのパスミス、トラップミスをカウンターに繋げました。ウルグアイのエリア内に入り込む事もあり、得点機と感じられる局面もありました。

しかし、多くのカウンターの場面で、押し上げる枚数の不足、シュートチャンスまでの創造性の不足が感じられた事も確かでした。ウルグアイの守備陣は、ゴディン、ホセ・マリア・ヒメネス(アトレティコ)という強力な2人のCBを中心に、エジプトのカウンターを遅らせ、要所を締める事により、決定機は数多く作らせませんでした。

エジプトの攻撃が創造性を欠いた最大の要因は、モハメド・サラー(リバプール)の欠場です。この試合、ベンチ入りはしたものの、出場機会はありませんでした。モハメド・サラーが前線にもたらすタメ、ドリブル突破、バイタルエリアからのミドルシュートといった創造性がエジプトに無かった事は攻撃面に大きな影響がありました。そして、その影響は試合結果にも反映されたと言って良いでしょう。

モハメド・サラー(リバプール)

 

攻守で試合を決めたCB

中盤で迫力を欠いたウルグアイは、前半から攻めあぐねた結果、次第に前がかりとなり、後半には疲弊の色を見せました。そして、エジプトは疲弊するウルグアイを尻目に、カウンターで数度チャンスを作るなど押し返しを見せ、後半89分までを消化、双方が勝ち点1を分け合うのかと誰もが思いました。

しかし、後半89分、ウルグアイは獲得したFKからホセ・マリア・ヒメネス(アトレティコ)が強烈なヘディングシュートをネット左隅に叩きこみ先制点を挙げました。89分の均衡を破る、この1点がエジプトに与えたダメージが大きく、アディショナル・タイムも攻勢に転じる事が出来ないまま試合終了を迎えました。

ウルグアイに劇的勝利を呼び込んだ立役者は2人でしょう。試合前、この対戦カードはスアレス、カバーニVSサラーという世界クラスのストライカー対決が注目の的でした。しかし、サラーは欠場、スアレス、カバーニ両名も決定機はあったものの決めきれませんでした。注目されたストライカーの2人ではなく、試合を決めたのはCBの2人でした。

CBゴディンは最終ラインを統率し、エジプトのカウンターに対し、要所を締める事で少ない人数での守備局面であってもエジプトに決定機を作らせませんでした。加えて、前半から見せたキャプテンシーとここぞで攻め上がる姿は鬼気迫るものがありました。

決勝点を叩きこんだCBヒメネスは、この試合、あのゴールまで守備に徹していたと言えます。ゴディンと共にカウンターの芽を摘み取り、CKといった場面でもゴディンが攻め上がり、ヒメネスは控えに回っていました。だからこそ、最後のゴールが生まれたと言えます。エジプトDFはゴディンのマークに駆られる中で、後ろから勢いをもって入ってくるヒメネスの力強い競り合いに対応出来ませんでした。ヒメネスは身長185cmとCBとして背の高い方ではありません。それを89分という時間帯で攻め上がり、ワンチャンスを決めきる決定力はまさしく勝利の立役者と言えるでしょう。

 

強国が持つ幅広さ

この試合、ウルグアイは状態が良かった訳ではありません。チーム状態はサラーを欠いた中でもエジプトの方が良かったと思える程です。

しかし、その状態が悪い中、W杯の大舞台で勝ち点3を確実に拾えるところが強国が共通して持つ特徴でしょう。ウルグアイが見せたのは、流れから得点が入らなければ、セットプレーから決める、試合状況に応じた点数の獲り方の術の幅広さだったと言えます。

エジプトは90分間を通して非常に良く守り、抜擢された若手GKモハメド・エルシェナウィもスーパーセーブを披露しました。それだけに、89分のセットプレーからの失点はエジプトにとって痛恨だったと言えるでしょう。

 

大一番は次

エジプトは勝ち点1を取り損ねた事で、開催国ロシアとの次戦が大一番となります。グループ展望にも記しましたが、エジプトかロシアが2位通過を争います。ロシアは初戦サウジアラビアに5得点で快勝しているため、エジプトにとっては『勝利』が絶対必要となります。

エース、サラーをウルグアイ戦で起用しなかったのも、照準をロシア戦に合せているからでしょう。痛恨の敗戦になりましたが、エジプトには高いチーム力が備わっていると思います。国民の後押しを全面に享受出来るとはいえ、開催国ロシアもサウジアラビア戦の様には行かないでしょう。

 

復調が必要

ウルグアイは初戦に勝ったことで、次戦のサウジアラビア戦で2連勝を決める事が濃厚になりました。グループAの突破に大きく前進しました。

しかし、ベスト16以降の戦いを踏まえて懸念されるのは、ルイス・スアレス(バルセロナ)の状態でしょう。2017~2018シーズンは、それまで発揮していた高い得点嗅覚、決定力が見られない事がありました。このW杯初戦でも、決定機は2度ありながら、打ちきれない、枠に飛ばせないという結果に終わっています。短期決戦のW杯ではストライカーの復調は必要不可欠です。サウジアラビア戦で得点を挙げ、良い精神状態でベスト16以降の戦いに臨みたい所です。

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